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今回は「資金繰りの不安を解消!お金の流れを把握するコツ」についてお伝えします。
資金繰りは、ビジネス運営において最大の課題の一つです。特に起業初期では、資金の流れが安定せず、不安を感じることが多いでしょう。しかし、資金繰りをしっかり管理することで、その不安を大きく軽減できます。今回は、具体的な例を交えながら、資金の流れを把握し、健全なビジネス運営を行うためのコツをお伝えします。
収入と支出をしっかり把握する
まずは毎月の収入と支出を正確に把握することが資金繰り改善の基本です。特に起業初期は、小さな出費や予想外の支出が積み重なり、気がついたら資金不足に陥っていることもあります。
具体例:ITスタートアップの場合
- 収入:月額サービス料金や新規契約からの収入が主なものです。例えば、クラウドサービスを提供するITスタートアップなら、1ユーザーあたり月額5,000円の料金を設定。月に20件の新規契約がある場合、収入は10万円です。
- 支出:サーバー代やソフトウェアライセンス費用、開発者の給与が主な支出です。月々のサーバー代が5万円、開発者の給与が30万円だとすれば、固定費だけで35万円がかかることになります。その他家賃や光熱費もかかります。
このように収入と支出を比較して、どれだけのキャッシュが手元に残るかを把握することが必要です。
会計ソフトなどを使って帳簿をつける
もちろん日々のお金の流れを把握することも大事です。いつ誰から入金があるのか、いつまでに誰に支払いをしないといけないのか。残金はいくらあるのか。会計ソフトを活用すると便利です。
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キャッシュフロー計画を立てる
収入と支出が明確になったら、次に「キャッシュフロー計画」を立てましょう。キャッシュフローとは、事業を運営する上での現金の流れです。売上が立っていても、現金が手元に入るタイミングが遅れることがあります。
具体例:製造業のケース
例えば、製品を製造してから販売する製造業の場合、商品を納品してから入金があるまでには通常、30〜60日ほどかかります。しかし、納品前にも材料費や製造コストを支払う必要があります。このタイムラグを埋めるためには、現金の流れを予測して「入金」と「支払い」のスケジュールを把握しておくことが重要です。
請求と支払いのタイミングを見直す
キャッシュフローを安定させるために、請求と支払いのタイミングを調整することも効果的です。特に支払いが収入を上回らないように工夫することが大切です。
具体例:小売業のケース
ある小売店は、仕入れ代金の支払いが毎月15日に行われます。一方、商品の売上は月末締めで翌月15日に入金されることが多いです。これでは仕入れ代金の支払いが先に来てしまい、手元に現金がない状態に陥りやすくなります。そこで、仕入れ先に交渉して支払い期限を月末にしてもらうか、売上を早めに回収する方法を取ることで、キャッシュフローの改善が可能となります。
資金調達の選択肢を確保する
いくら計画を立てても、予期せぬ出費や急な設備投資が必要になることは避けられません。そのため、緊急時に備えて、資金調達の方法をあらかじめ確保しておくことが重要です。
具体例:飲食店のケース
新たにオープンした飲食店が、好調な売上を維持しているものの、急な厨房機器の故障で100万円の修理費用が発生した場合。現金不足を回避するために、以下の資金調達方法を考えることができます。
- 銀行融資:日本政策金融公庫や地方銀行からの融資を検討する。例えば、300万円を年利1.5%で借り入れることができれば、月々の返済額はおおよそ25,000円程度になります。
- クラウドファンディング:新メニュー開発プロジェクトとして、クラウドファンディングを活用し、資金を募る。支援者には特別なメニューやイベントの招待などでリターンを提供できます。
在庫管理を効率化する
在庫管理も資金繰りに大きく影響します。過剰な在庫を抱えると、その分だけ現金が動かない状態になり、ビジネスの運転資金が不足する可能性が高まります。逆に在庫が不足すると、機会損失や顧客の信頼を失うリスクがあります。
具体例:アパレル業のケース
アパレル業界では、季節ごとのトレンドに合わせた商品を仕入れる必要がありますが、過剰に在庫を抱えるとセール時期に大幅な値引きをせざるを得なくなり、利益を圧迫します。反対に、在庫が少なすぎると、需要が高まった際に商品を提供できず、売上機会を失ってしまいます。
適切な在庫管理のためには、以下のようなシステムを導入しましょう。
- 販売データの分析:過去の販売データをもとに、どのアイテムがいつ売れるのかを予測する。
- 在庫管理システムの活用:リアルタイムで在庫状況を把握し、適正な在庫量を保つ。
定期的な資金繰り会議を開く
最後に、資金繰りに関する定期的な会議を設けることで、ビジネスの財務状況を常に把握することができます。これにより、早期に資金繰りの問題を発見し、迅速な対応が可能になります。
具体例:IT企業のケース
あるIT企業では、月に一度の資金繰り会議を実施し、経理担当者や経営者が集まって現状のキャッシュフロー状況を確認しています。会議では、売上の入金予定や、今後発生する大きな支払いについて話し合い、必要であれば支払いのタイミングを調整したり、新たな資金調達方法を検討したりしています。
まとめ
資金繰りの不安を解消するためには、収入と支出の管理を徹底し、キャッシュフローを予測しながら適切なタイミングで資金調達や支払いを行うことが重要です。今回紹介した具体例を参考に、自分のビジネスにも応用できる方法を見つけてください。資金管理がしっかりできれば、ビジネスの成功に向けた大きな一歩となるでしょう。
常に手元の資金状況を把握し、予期せぬ事態にも冷静に対応できる準備をしておけば、資金繰りの不安から解放され、ビジネスを伸ばしていくことができます。